JT(日本たばこ産業)が減配を発表しました。
JTの減配については以前から懸念されていましたが、ついに現実となりました。
かつてJTや日産自動車は、個人投資家のNISAランキング上位に入る人気銘柄でした。
しかしいずれも減配、株価の下落という結果となっています。
JTの減配発表
JTの年間配当金は、154円→130円に減配となります(24円の減配)。
決算自体も23%減益となり、減益が続いています。
JTの配当利回り
JTの配当利回りは7%前後を推移していましたが、減配により6%程度の配当利回りになります。
ただし今後、減配の影響で株価が大きく下落する事が予想されます。
株価が下がるとその分配当利回りは上がるため、また7%近くの配当利回りになる可能性もあります。
JTの今後の株価・チャート
JTは業績の下方修正や減配といった悪材料の発表により、さらなる株価の下落が予想されます。
これまでも株価の下落は続いていましたが、今後も見通しは厳しい状況が続きそうです。
今回は特に一時的な業績悪化ではないため、業績回復を期待するのは当分難しいのではないでしょうか。
JTは1000人規模の希望退職者を募集
今回の決算の中で、JTは本社社員の1000人規模の希望退職者募集を実施するとの発表がありました。
さらにたばこ事業の本社機能を、スイスのジュネーブに統合するといった経営改革を行うとのことです。
これまで別々に経営していた、国内外のたばこ事業を統一化するといった狙いがあるようです。
しかしこの対応を見る限り、日本国内のたばこ市場の縮小化の影響は今後も厳しい状況が続きそうです。
配当利回りが高くても意味が無い理由
JTに限らず、高配当株の株価が下がると
「安く株を買い増しできる」
「配当利回りが高くなった」と喜ぶ人がいます。
しかし当たり前の話ですが、配当利回り以上に株価が下がれば投資家は損をします。
株価が下がって喜んでいる素振りをするのは、それまでJT株を推奨していた人が自分を正当化するために書いているケースもあると思います。
そのためネットの情報を間に受けず、明らかに経営状況が良くない企業に投資するのはリスクがあると認識した方がよいでしょう。
まとめ
業績が悪化し、株価の下落が続いている企業の株を買うのはそもそも危険です。
いくら配当利回りが高くても、それ以上に株価が下落したり、さらには減配するリスクもあります。
配当金目的で投資する場合、極端に配当利回りの高い銘柄は避けるといった対策が必要になります。