JTが株主優待廃止!今後の株価・配当利回りの見通しは?

株主優待の廃止を発表した「JT(日本たばこ産業)」の情報をまとめました。

JTは配当利回りが高く、株主優待もある事から個人投資家に人気の高い銘柄となっています。

しかし業績の悪化により、2021年2月9日の決算でJTは減配を発表しました。

そして2022年2月14日、ついに株主優待の廃止を発表しました。

この記事ではJTの株価や配当利回り等の状況について紹介します。

JTの株価推移・チャート

JTの株価は2016年以降は株価が下がり続け、チャートも下降トレンドとなっています。

またロシアでの売上が大きいJTは、ロシア・ウクライナ問題のリスクを受け株価は下落しています。

JT(日本たばこ産業)の配当利回り

JTの配当利回りは6~7%代を推移しています。

JTの配当利回りは、上場企業の中でも非常に高い部類になります。

JTの配当権利確定日

JTの配当権利確定日は6月末、12月末の年2回です。

権利付き最終日迄に株を購入することで、配当金の権利を得ることができます。

JTの配当金はいつ振り込まれる?入金時期は?

JTの配当金の振り込み時期は、権利日から約3ヶ月後です。

中間配当8月下旬~9月上旬
期末配当3月下旬

JTの株主優待の内容

JT株主優待

JTは株主優待の廃止を発表しました。

2022年12年31日時点の株主を最後に、株主優待を廃止することになります。

これまでJTの株主優待は年2回、自社グループ商品または寄付を選ぶことができました。

※株主優待の条件は下記のようになっていました。

100株以上2,500円相当
200株以上4,500円相当
1,000株以上7,000円相当
2,000株以上13,500円相当

JTの今後の見通し・株価予想

JTの株価不調の理由として、世界的なたばこ離れの影響が要因として存在します。

JTは国内より海外の売上比率が高く、海外のたばこ市場の影響を大きく受けます。

海外ではJTに限らず、主要なたばこ銘柄の株価は2018年以降下落が続く状態になっています。

  • アルトリア・グループ(MO)
  • フィリップ・モリス(PM)
  • ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BTI)

電子タバコを中心に、海外でのたばこ販売に対する規制強化も頻繁に行われています。

世界的な健康志向も重なり、たばこ銘柄を取り巻く環境は難しい状況になってきました。

さらにJTに関しては、国内でのたばこ値上げの影響も大きいと思われます。

また加熱式タバコの「プルーム・テック」もフィリップモリスのアイコス等に対し出遅れている状況です。

JTは海外投資家の保有株数が減り続けており、株価は上値の重い展開が続くかもしれません。

JTの減配

2021年2月9日の決算で、JTの減配が発表されました。(年間配当金:154円→130円)

JTはこれまで減配した事はなかったため、可能性は低いと言う人もいました。

しかし配当利回りが高くても、企業の業績が悪化すると「減配」のリスクがあります。

特にJTは海外企業の買収で巨額の「のれん代」を抱えており、さらに海外たばこ市場の不振も懸念される状況です。

これからも「減配が無い」と決めつけて買うのは危険かも知れません。

まとめ

JTは配当利回りが高く、個人投資家に人気の銘柄です。

配当利回りだけ見ると魅力的な銘柄に見えるかもしれません。

しかし減配や株主優待廃止が続き、長期保有するには好ましくない状況が続いています。

「たばこ銘柄」を取り巻く環境は年々悪化しており、減配や業績面でのリスクがあることは注意が必要です。

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